来場者との接点をつくる、思い出のノベルティ
なぜノベルティをつくるのか、実体験からの気づき
私自身、昨年自身のアパレルブランド「Cafco.dalla」で展示会に出展した際、決して予算に余裕はありませんでしたが、それでもノベルティをつくりたいと思っていました。理由は、展示会が終わった後もブランドのことを思い出してもらいたかったからです。
そこで考えたのが、商品制作の際に出るシルク生地の切れ端を活用したサシェでした。アロマオイルを染み込ませた切れ端を封筒に入れ、リボンで留めるだけのシンプルなものです。そこには、「尊いものを大切にする」というブランドの想いを込めました。
来場者の方との会話のきっかけにもなり、ノベルティは単に配るものではなく、ブランドや企業の想いを伝えるためのツールになり得ることを実感しました
クルマづくりのワクワクをどう表現するか
今回の展示会準備の中で、クライアント様は当初ノベルティ準備を予定していませんでした。もちろん、展示会にはさまざまな準備が必要で、費用もかかります。ノベルティは必須ではありません。それでも私は、予算と時間が許すのであれば検討してみてはどうかと提案しました。
「クルマづくりへの熱量やワクワクを表現できるものは何でしょうか?」という問いを宿題として持ち帰っていただき、次回の打ち合わせでクライアント様から提案いただいたのが、「スーパーカー消しゴム」でした。子どもの頃に憧れたクルマのこと、夢中になって遊んだ思い出を教えてくださいました。
クルマが好きという気持ち。クルマへの憧れ。ものづくりへのワクワク。それらが自然に伝わるアイデアとしてとても魅力的だと思いました。来場者の中心となる世代とも重なり、多くの方に共感してもらえる可能性を感じました。
会話が生まれるノベルティになった
クライアント様のご尽力により、スーパーカー消しゴムの制作が実現しました。私はパッケージデザインを担当し、クライアント様のリクエストから当時を知る方が思わず懐かしさを感じるようなデザインを意識しました。展示会当日、このノベルティは想像以上に来場者との会話のきっかけになったそうです。「懐かしいですね」「これでよく遊びましたよ」そんな言葉から自然に会話が始まる。展示会において、とても価値のある瞬間だと思います。
ノベルティを通じてクライアント様の人柄や想いが伝わっていたら嬉しいです。展示会を振り返った今でも、とても印象に残っている取り組みのひとつです。
